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銀色のテーブル

反省と絶望の間で
どうしても自分を殺し切れていない自分がいる

人間は成長の過程で
どうしても忘れられない記憶があったり
力になる経験があったりする

それはもちろんオレにもあるわけで
それの出来事は大きくオレを変えた

その出来事のおかげで
今のオレがあると想っているし
今のオレは今のオレを気にいっている

でも
本当にこれでいいのだろうか
その出来事以前のオレは
どんなのだっただろう
人間として価値のあるような
時間を過ごしていたのだろうか

あの時にオレはこうなろうと決めた
それに必至で近づこうと
オレも骨身を削り
そうなろうとしてきた
誰を傷つけようとも
何を壊そうとも
そうなろうとしてきた

問題は
この決定事項がオレの中だけのものである
ということだ

一生懸命なことに嫌気がさして
すべてに対していいかげんになろうと決めた
当時のオレは絶望してた
死のうと想ってた

でも
一生懸命なことが美徳であるかのように
頑張れ
精一杯
という単語が世の中には万延している

オレが一生懸命生きると
哀しい涙を流す人間がいる
オレがいいかげんに生きると
気分を害する人間がいる

じゃあ
オレはどう生きればいい
誰も傷つけない生き方なんて
不可能だということは自覚している
いや
そう言い聞かせている

明けない夜の中で
たった一度の太陽を待っているかのような
どうしようもない希望を夢見て
赤く染まる手首に美しさを感じるような
深い深淵に落ちる人生が
オレを慰めてくる

世の中がオレに警告を発しているのだろうか
お前は生きていてはいけない人間なんだ
お前は存在してはいけない人間なんだ

例えば
オレの生みの親や育ての親は
この文章を見てどう感じるだろう

うれしいと感じるだろうか
かなしいと感じるだろうか
せめて何かは感じてほしい

しっかりを蓋をして
カギをかけたつもりでも
その感情が生きていれば
いつでも生々しいくらいに
表で表情を表す
罅の入ったガラスがこちらへむかってくるように

つまり
自分の記憶の時系列は関係なく
投げ出されるように
しっとりと降り出してくるのが
かなしみ
というものなのだろう

ひとりで
なんとなく涙を流しても
手首の朱が
どうしようもないくらい
せつないくらいに
美しくて

生命ってこういうことをいうのだな

これまたなんとなく関心してしまう

聴いたことのないピアノの旋律と
聴いたことのない金属音が
ひっそりと重なり合う時
おそらくオレの命は終わる




忘れられるくらいなら
貴女のことを愛したりなんかしてない

by lastest | 2009-12-23 00:10