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蒼白くひかる電子書籍

雷が鳴って
いつの間にか
桜の花弁も散り始めている

枝から離れる
花弁
それらは土に帰って
また
来年のほんの少しの時間だけのために
ずっと
その姿をひそめる

やがてそれらは
また人々が意識し始めたころに
姿を現し
ただ
饗宴のための出し物になる

桜の花弁が
どんなことを考えているのかは
全くわからない

そんな儚さのナルチシズムを堪能しているのかもしれないし
より高みを目指して咲き誇れる日を待ち望んでいるのかもしれない

鈍色に光るアスファルトに
一片に堕ちてゆく

堕ちたくない
堕ちたくない

必死に願っていても
陽の光はそれをゆるめることを知らず
色を褐色に変えてゆく

そういう風に
人間の心もなってゆく
ただ
哀しい気分に浸りたいから
過去の哀しい記憶を引っ張り出して
自己憐憫に堕ちる

なんて素敵な生き方じゃないかい

消えてゆく記憶ですら
消せないような
そういう
素敵な経験をしたのであれば

それが
嬉しいことなのか
哀しいことなのか
そんなことは自分の感受性の問題であって
その事実には全く関係ない

だから
愛しい記憶は愛しい自分
だし
消したい記憶は消したい自分
なんだろうなぁ

でもさ
その記憶がよみがえる
ってことは
忘れたくないんでしょ?

その記憶が
今の自分を形勢してるんでしょ?

夢だと想っていたら
その夢に呑み込まれちゃったもんだから
ただ
焦ってるだなんでしょ?

新しいものやひとに出逢って
それらが素敵であればあるほどに
自分との埋められない溝に戸惑っているんでしょ?

それでも
半強制的に訪れる新しい出逢いのなかで
魅力的なことのなんと多いことか
起床して睡眠導入までに
なんど心が揺れ動かされることか

目を開いた瞬間に
眼球を通して脳に届けられるひとつひとつ
まぁ
全てではないけれども
が混乱のもとになって

ここの文章だけみるとLSDやってるひとみたい

毎日
毎日
オレの容量を超えて
オレは毎日フリーズしている
あーなんだっけかなぁ
あーこれはどうすればいいのかなぁ
毎日そんなことばっかり
でも容量を増やすこともできないの
手段もしらないし
そもそも向上心がオレの中のどこを探しても見当たらない
本当だよ
頭のてっぺんから足のつま先まで探しても
向上心が見つからないんだよなぁ

そうなんだよなぁ
全く進歩もせず
しようともせず
それでいて誇れるような過去もなく
希望を持つべき未来もない

じゃあ
なんで生きているのかっていうと
ただの惰性なんだろうなぁ
家族とか友人知人が哀しむ
なんて
そんなに自分以外のことを考えられるほど
オレは頭もよくないし優しくもない

命が続く限り
自分以外のなにともだれとも接触せずに
時間を過ごす
というのは
ほぼ不可能なのだろうけれども

もがきもしていないくせに
現状に違和感を感じている自分

ただ
死ぬのは怖い
この一言に尽きるんだけれども
結局臆病だから
次に進む勇気もないし
ここでやめる度胸もない
かといって
現を耐えられる忍耐力もなければ
飄々とやり過ごせるほどに猜疑心を捨てきれない
ただの我儘なんだろうなぁ
そして現状がシアワセだから
こういうふうになっちゃうんだ

まだまだ
自分を追い詰めることが必要なようです

とりあえず
いまは
ただ
寂しい

by lastest | 2012-04-15 16:03